技術立国と知的財産立国 本文へジャンプ
理科系人材と創造的人材の地位向上


技術立国の鍵を握るのは、理科系人材である。理科系人材は、理工系人材、理系人材、技術系人材などと言い換えてもよい。

技術立国の推進のためには、日本の科学、技術、発明、技能を、生み出し、育て、守り、継承する、すべての人材の地位の向上が重要である。

技術者、研究者、発明家など、技術を生み出す者だけでなく、弁理士、特許担当者など技術を守る者、現場の技術者など技術を継承する者の地位の向上も必要である。技術立国の推進には、技術に携わるすべての者の地位の向上が望ましい。

知的財産立国の鍵を握るのは、創造的人材である。これには、理科系人材だけではなく、多くの文科系人材が含まれる。

たとえば、デザイナーは、意匠権、著作権によって保護される。クリエーター、芸術家なども同様である。これらを保護する弁理士、知的財産担当者、知財部等の地位向上も重要である。

創造的人材への競争は厳しい。創造的な職業に就きたいと思う人々が、人生の早い時期に、その低い地位に負けて諦めていく現実がある。知的財産立国により、これらの人々を保護し、その地位を向上させることで、より多くの人々が創造的な活動に従事できるようにしなければならない。